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老人ホーム入居で何を持っていく?|実家に残る物の4分類チェックリスト

老人ホーム入居時の持ち物を、持参・原物保留・デジタル化・査定と片づけの4分類で整理。衣類、家具、薬、重要書類、写真、貴重品、デジタル機器の判断項目を紹介します。

No.42記事公開更新
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この記事は、入居先と入居時期の見通しが立ち、実家の品を選ぶご本人・ご家族向けです。施設の選び方や紹介、入居仲介、施設への引越しではなく、持参品の判断と実家に残る物の整理を扱います。入居から家じまいまでの全体像は、親の入院・施設入居で家を手放すときの進め方をご覧ください。

施設の条件と本人の希望

荷造りの出発点は、入居先の最新の持ち物表です。居室や収納の広さ、洗濯方法、家具・電化製品の持込条件、薬や貴重品の管理は、施設の種類、居室、ご本人の状態、契約内容によって変わります。

公的な介護施設の案内にも、テレビを持ち込める居室、備え付けテレビを使う居室、紙おむつを施設が用意する施設など、異なる例があります。他施設の一覧をそのまま使わず、次の準備を済ませてください。

  • 入居案内、持ち物表、契約書、管理規程をそろえた
  • 施設が用意する物・費用に含まれる物・本人が用意する物を分けた
  • 禁止品や持込条件の不明点を担当者へ尋ね、確認日と担当者名を記録した

厚生労働省の有料老人ホーム設置運営標準指導指針では、重要事項説明書に加え、入居契約書や管理規程などを公開し、求めに応じて交付することが示されています。書面にない条件は推測せず、入居先へ確認します。

もう一つ、品物を動かす前に確かめたいのが、所有者本人の意思と、契約・売却・処分を決められる人です。認知機能に不安がある場合も、本人が決めやすい時間や説明方法を整え、家族が結論を先取りしません。厚生労働省の認知症の人の意思決定支援ガイドラインは、本人の意思形成・表明・実現を支える考え方を示しています。

代理権や成年後見制度の利用状況が不明なら、査定・片づけへ移さず、施設内の相談担当や自治体、法律・福祉の専門家へ確認してください。

スーツケースと衣類、眼鏡ケース、書類フォルダを分けて置いたイメージ
入居先の条件を確かめてから、持参品を選びます。

実家の品を作業用の4分類へ

4分類は、一つ一つの物について「次に何をするか」を共有するための表示です。同じ品目をすべて同じ箱へ入れるのではなく、使い方と確認状況で分けます。

分類判断の目安作業中の置き方
持参入居先で使い、持込条件を確認できた物「持参」と表示し、入居当日用と後便用に分ける
原物保留原本が必要、家族の合意が未了、内容未確認の物「触らない」と表示し、管理する人と確認期限を書く
デジタル化内容を残したいが、原物をすべて持ち込まない物写真・映像など媒体別にまとめる
査定・片づけ持参・保留をせず、所有者や権限のある方が確認できる物査定前の品と、合意後に片づける品を分ける

例えば同じ写真でも、居室に飾る1枚は持参、家族が保管するアルバムは原物保留、大量の写真はデジタル化という分け方ができます。

デジタル化は、原物の最終的な行先ではありません。 内容をデータで残すかどうかと、元品を返却・保管・片づけのどれにするかは、別に決めます。デジタル化する箱へ入れただけで、原物を手放す判断が済んだことにはしません。

迷った物は原物保留へ。「誰が」「何を確認して」「いつまでに決めるか」を書くと、家族が次の作業を引き継げます。

薬・重要書類・貴重品は、一般の荷物と混ぜずに先に分けます。内容未確認のスマートフォンやパソコンも、初期化せず原物保留にします。

薬・重要書類・貴重品は別に

この3種類は、荷物の量よりも「誰へ渡すか」「誰が管理するか」が先です。施設へ渡す物と、家族が原本のまま保管する物を分けておくと、入居手続きに不要な品まで移動させずに済みます。

薬は施設へ渡す専用袋に

薬は4分類の荷物箱へ入れず、施設へ渡す専用袋にまとめます。服用中の内服薬だけでなく、目薬、塗り薬、吸入薬、頓服薬なども、名前と使い方が分かる状態で確認してください。

  • 現在使っている薬・説明書と、医療側から受け取ったアレルギー・副作用の情報をまとめた
  • 紙または電子版のお薬手帳を、施設職員が確認できる方法で用意した
  • 医療機関・薬局の連絡先と、入居日に渡す相手・数量・次回受診までの扱いを確認した

厚生労働省は、お薬手帳を服薬歴などを医師・薬剤師と共有するためのツールとして案内しています。電子版の場合も、紙の情報が必要かを入居先へ確かめます。家族の判断で薬をまとめ直す、中止する、手放すことはせず、施設、医師または薬剤師の指示に従ってください。 医療機器も、誰へどの状態で渡すかを施設へ確認します。

提出書類と保管原本を分ける

書類は、一つの封筒へまとめる前に、書類名・原本か写しか・提出先・返却の有無・保管担当を一覧にします。

施設へ渡す候補は、医療保険の資格確認に使う物、介護保険被保険者証・介護保険負担割合証、施設が求める医療・介護関係書類、身元引受人・緊急連絡先・口座振替などの契約書類です。必要な物は施設の指定で確定します。

従来の健康保険証は2025年12月1日で有効期限が終了しています。2026年9月時点では、医療機関・薬局での資格確認はマイナ保険証または資格確認書が基本です。ただし、入居手続きで原本と写しのどちらが必要か、施設でどのように保管するかは入居先へ確認してください。

原物保留にする書類などは、不動産の権利関係書類、遺言書、契約書、通帳、印鑑、年金・保険・税金の書類、戸籍関係書類、各種証書、鍵や貸金庫・保管場所に関する情報です。

撮影・スキャンで家族が確認しやすくすることはできますが、画像は原本の代わりにならない場合があります。捨てるか迷う書類は原物保留とし、必要に応じて関係機関や専門家へ確認してください。

貴重品は管理する人を決める

現金、宝飾品、高価な時計、通帳、印鑑は先に原物保留にし、持込みの上限と管理方法が分かってから持参を決めます。小口現金を預かる施設もあれば、施設では管理しない場合や、多額の現金・貴重品の持込みを控えるよう案内する場合もあります。

施設へ預けるなら、記録・返却・出納確認の方法を確認します。本人が居室で管理するなら、保管場所と紛失・破損時の扱いを確かめ、家族が保管する品や査定を受ける品と一覧を分けます。

査定を受けただけで売却にはなりません。対象品と金額を確認し、所有者または依頼権限のある方が売却するかを決めます。詳しくは家財の査定・買取条件をご覧ください。

衣類・家具・端末の持参条件

ここでは「日々使う量」「安全に置ける寸法」「使い続けられる設定」を確認します。持込条件が決まらない品は、無理に荷造りせず原物保留にします。

衣類の数量は洗濯方法から

衣類は一律に「何着」と決めず、洗濯の頻度と返却までの日数から必要量を考えます。施設内で洗濯する、家族が持ち帰る、外部クリーニングを使う場合では、必要数と選べる素材が変わります。

持参候補は、季節に合う普段着・肌着・寝間着・靴下、施設指定の室内履き、外出用の靴、眼鏡・補聴器・義歯と専用ケースなどです。洗面用品、タオル、コップ、寝具や紙おむつは施設の用意やリースの範囲を確認し、本人が用意する分だけをそろえます。

私物には施設指定の方法で氏名を付けます。油性ペン、縫い付け、ラベルなどは洗濯方法や収納場所に合わせ、自宅住所・電話番号・家族の連絡先といった不要な情報まで外側に書かないようにしてください。

季節外の衣類や礼服は、家族が保管する分を先に決めます。サイズが合わない服、本人が着ない服、収納量を超える寝具やタオルは、必要数を確認した後に査定・片づけへ進めます。

家具・家電の寸法と動線

家具は、居室に入るだけでなく、安全に使えることが必要です。厚生労働省の特別養護老人ホームに関する通知にも、使い慣れた家具の持込みを想定した居室の考え方がありますが、実際の可否は入居先の居室と運用ルールに従います。

測定表には「家具本体の幅・奥行き・高さ」「扉・引き出しを開いた寸法」「搬入経路の最小幅」「設置後に残る通路幅」を記録します。玄関・廊下・エレベーター・居室入口まで同じ単位で測り、写真と対応させてください。

  • ベッド、ナースコール、歩行器・車いす、職員の介助に必要な動線を妨げないか確認した
  • 転倒防止や壁への固定を、誰がどの方法で行うか確認した
  • 入居後に居室を移る場合の扱いを確認した

テレビ、冷蔵庫、電気ポット、パソコンは、備え付けの有無・使用料・消費電力・管理方法も確認します。延長コード、暖房器具、刃物、火気類の禁止・預かり条件も施設の指定を優先します。

図面上で入っても、最終判断は入居先へ確認してください。持ち込まないと決まった家具・家電は、データや契約の確認が必要ないことを確かめてから査定・片づけへ進めます。

端末の初期化は急がない

端末は「持参して使う物」と「実家に残す物」に分け、どちらもデータと契約を先に確認します。スマートフォンやタブレットを持参する場合は、充電器と契約中の通信サービスも一緒に確認し、Wi-Fi・充電場所・通話時間・撮影範囲を施設へ尋ねます。

持参する端末については、次の内容を記録します。

  • 電話番号・通信会社・契約名義・支払方法と、紛失時の回線停止・端末探索の連絡先を記録した
  • 本人が画面ロックを解除できるか、家族が補助してよい範囲、施設職員の操作支援の有無を確認した
  • Apple IDやGoogleアカウント等の復旧連絡先と、写真の自動バックアップ先・容量を確認した

パスワードそのものを持ち物表へ書いたり、端末ケースへ貼ったりするのは避けます。施設が暗証番号を預かるかは施設ごとに異なります。本人と施設のルールを確認し、家族が補助する場合も範囲を記録してください。

実家に残るパソコン、外付けディスク、USBメモリー、SDカードは、家族写真や契約情報が入っている可能性があります。必要な写真・動画を別の保存先で開けること、クラウドや有料サービスの契約、SIMカード・SDカード・外付け媒体を確認するまでは原物保留です。本体を残す必要がないと本人・家族が合意し、査定・売却へ進むと決まってから、公式手順で初期化します。

複製先に迷う場合は、QR・USB・クラウドの違いと使い分けも参考にしてください。

思い出の原物と内容を分ける

思い出の品は「全部持参」か「全部手放す」かの二択ではありません。入居先で見たい物を手元に置き、それ以外は家族が原物を保管する、データで共有するという組合せを考えます。

大小のアルバムとタブレットを並べた思い出の保存方法のイメージ
手元に置く写真と、データで残す写真を分けて考えます。

例えば写真なら、居室に飾る写真や、本人がよく見る少数のアルバムを持参候補にします。家族が形のまま残したい冊子は原物保留へ。大量の写真やネガ、離れた家族と共有したい写真はデジタル化を検討し、人物や年代が分からない写真を家族が確認する時間も残します。

写真以外は、「原物に残る価値」と「内容を見返す方法」を分けて考えると判断しやすくなります。

  • VHS・8ミリ・miniDVなど:持参は再生機と持込条件を確認できた場合のみ。内容未確認のテープは保留にし、家庭撮影の映像は見られる形式への変換を検討します。片づける前に録画内容と納品先を確認します。
  • 手紙・はがき:本人が読みたい物は手元に、筆跡や紙そのものを残したい物は原物保留へ。離れた家族にも見せたい内容はデータ化を検討し、差出人や個人情報を確認します。
  • 賞状・証書:居室に飾るなら設置方法を確認します。「証明に使う原本」と「内容を残したい記念品」は分け、証明に使う可能性のある原本は保留にします。
  • 作品・トロフィー・記念品:居室に置ける大きさか、家族が形のまま受け継ぐかを確認します。平面作品は撮影、立体物は多方向からの撮影で記録し、作者・由来・譲り先も残します。

デジタル化する場合は、元品を返却するか、一定期間保管後に片づけるかも事前に決めます。キオクラの取扱条件はデジタル化後の元品・データの保管と返却ルールで確認できます。

荷造りは入居当日と後便へ

持参する品が決まったら、入居当日に必要な物と、生活を始めてから追加する物を分けます。一度にすべてを詰めず、薬や書類を手渡せる状態にしておきます。

便の目安入れる物追加する前の確認
入居当日指定書類、薬・お薬手帳、眼鏡・補聴器、数日分の衣類、充電器、小さな思い出の品持ち物表と照合し、手渡す相手を決める
1週間以内追加の衣類、許可済みの小型家電、日用品、飾る写真実際の収納・洗濯・生活動線を確認する
季節後季節衣類、礼服、趣味用品、大きな家具使用頻度と保管場所を見直す

これは一般的な荷造りの分け方であり、一律の搬入日程ではありません。入居当日に必要な物は施設の指定を優先し、医療機器・薬・契約書類を自己判断で後便に回さないでください。

入居後には、足りない物と使わない物が分かります。最初から収納をいっぱいにせず、施設の担当者と相談しながら、原物保留から必要な物だけを追加する方法も検討できます。

箱を動かす前の最終チェック

ここでは持ち物をもう一度選び直すのではなく、箱の表示と引継ぎを確認します。未確認の物は保留へ戻し、確認できた品と混ぜないでください。

  • 持参品に入居当日用・後便用の表示を付け、施設の持ち物表と照合した
  • 薬・重要書類・貴重品を一般の荷物から分け、渡す相手や保管担当が分かる
  • 原物保留の品に、管理する人・確認する内容・期限を書いた
  • デジタル化する品は、元品を返却・保管・片づけのどれにするか確認した
  • 査定前の品と片づけに合意した品を分け、未確認の端末・媒体を混ぜていない
  • 箱と大型品を撮影し、品物の一覧と対応させた

キオクラが承る実家の片づけ

キオクラは京都府・滋賀県のご自宅へ伺い、施設へ持っていくと決まった品と原物保留の品を片づけ対象から外します。そのうえで、合意した品の片づけと搬出後の簡易清掃をひとつの窓口で進めます。写真・映像・記念品のデジタル化や、価値が見込める家財の査定・買取もご希望に応じて相談できます。相談と現地見積りは無料です。

施設へ持っていく物をキオクラが決めることはありません。入居先施設の選定・紹介・斡旋・仲介、空室や介護・医療サービスの案内、施設への引越し・荷物の搬入も基本サービスの対象外です。持込条件は入居先施設へ、搬入方法は施設または引越し事業者へご確認ください。

持参品がすべて決まっていなくても、原物保留にする場所と、実家を空けたい時期が分かれば現地確認を始められます。対応範囲は有料老人ホーム・サ高住への入居に伴う家じまい、相談から完了までの流れは家じまいのご利用の流れで確認できます。

参考・出典

公的・公式情報は2026年9月2日に確認しました。持込品、必要書類、薬、貴重品、電化製品の扱いは施設や居室、本人の状態によって異なります。最終的には入居先施設、医師、薬剤師などの関係者へご確認ください。

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